2021/08/10

7月 講習会

 「枝の更新と整枝 夏対策」  講師:星隈 秀雄


 「今の時期は木を育てる時期は終わり、保持していく時期、そのためには葉を落とさない」

~星隈講師の言葉です~



〇葉を落とさないために気をつけること

・病害虫―高温・乾燥が続くので今年は特にハダニが多い、ハダニはサイクルが早く(3~4日間隔)しかも薬剤抵抗性もあるのでローテーション散布で封じ込める。

・薬害――薬剤散布は濃度に特に気をつける。散布時間は早朝か夕方、早朝ならば散布した薬剤が乾燥する迄、気温が上がらない時間を選ぶ。 

 

〇施肥    

今は施さない。液肥をやるなら薄い倍率で施す。肥料は水があって効くので、逆に濃度障害を起こしてしまう。

 

〇潅水    

完全に土が乾いては、水分が入っていかない。水やりの間隔は育てている場所(土)の条件によるが潅水するときは、たっぷりの量を与える。

 

〇HTの整枝  

9月始めの剪定で、いきなり切るのではなく、咲き終わった枝先や不用な弱小枝を徐々に整理していく。

 

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「ドクター古藤の園芸講座」  講師:古藤 俊二 氏

昨年に続き、今回は二回目の講座です。

今回のテーマ

   ・総合的病害虫管理(IPM)

   ・肥料・微量要素





〇IPM(総合的病害虫管理)  

・バンカー植物(害虫の天敵を引き寄せる植物)を利用して防除する。

        ・バーベナ
        ・クレオメ
        ・ゴマ

この植物をバラと混植することで、益虫のタバコカスミカメ(カメムシの一種)が来て、コロニーを作りアザミウマ・コナジラミを捕食する

・赤色LED(葉に赤色灯を当てると定着しにくい)を活用したアザミウマ対策。


〇肥料・微量要素

・肥料の三大要素   

        ・窒素------1番不足する
        ・リン酸----過剰になると病気になる
        ・カリ-------不足すると病気になる 

現在、リン酸過剰障害が一番大事な問題となっているそうです。中量要素はカルシウム・マグネシウム・イオウ。

その他に使用する量は微量ながら重要な役割を果たすので、微量要素と呼ばれる鉄・マンガン・ホウ素・亜鉛・銅・モリブデン・塩素・ニッケルがあります。

 

最後に古藤さんからのメッセージ

「リン酸減らし、カリ増やし、赤色灯をつけ、微量要素で乗りきろう」

 (7月は松尾が担当しました)