月々の手入れ『開花前後の手入れ、花枝の仕立、芽欠』
講師 星隈 秀雄
今月は10月の講習会がありませんので、花後の手入れを含めての講習でした。
秋は剪定した箇所の芽が伸びてこない事がある。その時は剪定した芽の葉を根元から葉を欠き採る。二週間過ぎても芽が動かない事があれば、開花は遅れるが(11月中旬)やってみる。秋はこの現象が起るので、 最初剪定した時に、この葉を欠き採る人もいる。
Ⅰ HTの花枝の仕立て
〇芽欠き- 秋は少ない
〇わき芽・副らい取り- 春より少ない、早く取れないと跡が残ってしまう
〇花枝直し- 今年はバラ展(11/3~5)の関係で10月20日頃に枝直しをする
Ⅱ バラの保護
秋は夜露が多い。花が咲いた時、夜露に当たると花が汚れてしまう。
ビニールで覆う設備がある方以外は、これと思う花の上に透明ビニール傘を支柱で固定してやる方法もあります。
Ⅲ 施肥
施肥はしない。今は弱々しいが後でしっかりした花枝になって来る。
“肥料で育てた花は良くない、木の強さ(力)で咲かせる”
Ⅳ 潅水
一週間過ぎて雨が降らなければ土を握り、状態を確認して潅水する。
10月半ばから地植えのバラは潅水を中止する。
Ⅴ 薬剤散布
新葉(幼葉)の薬害防止のため濃度を1.5倍ほど薄くして散布。一週間おきに定期散布(二週間は空けない)
バラ展直前は葉が固まっているので通常濃度で散布
(講師の星隈さんはバラ展の一週間前まで散布するとの事です)
開花中は花が汚れるので散布しない。
Ⅵ 花後の手入れ
秋はお礼肥はしない。
秋は花枝を深切りしても問題ない。
Ⅶ 秋バラの反省
各々生育環境が違うので、剪定日の記録を必ず取って今後の参考にする。
_______________________________________________
『座談会』
秋のバラ展の要項説明のあと2チームに分かれて座談会
_______________________________________________
テーマ別講習『病害虫対策・薬剤散布』
講師 藤内 正隆
«虫は目視で分かるが、病気は分からない。気付いた時は蔓延、もしくは既に終わっている。病気の防除には定期散布しかない»
殺菌剤は10日間効果が続く物はない。
〇混用散布
溶けにくい順番で入れて行く
(1)展着剤→ ⑵乳剤→ ⑶水和剤
〇散布時間
朝か夕方«凪»(風が吹かない時間帯)の時。
朝は高温になる可能性があるので、夕方散布の方がお勧め。
〇散布方法
バラを保護してやる気持ちで、充分に掛かるように散布。
特にダニは葉の裏側に居るので念入りに掛ける。
〇散布時の気温
最高気温が25℃以上、限界は28℃。
散布の翌日の気温も大事、2~3日あとでも28℃以上になるなら薬害が出る可能性がある。
バラに登録がある薬剤でも薬害が出る可能性ある。
(9月は松尾が担当しました。)