2023/03/01

2月 講習会

『剪定後の手入れ 切り戻し 芽欠き』

講師 星隈 秀雄
(「月々の手入れ」p3~4参照)

Ⅰ.HTの花枝の仕立て

1.切り戻し
・剪定後思い通りの芽が出ない場合があるので、その場合は下の方にある良好な芽のところまで切り戻すこと。
2.芽欠き
・途中で芽にアクシデントが起きる場合等があるので、最初から残す芽の数を絞り込まずに予備の芽を用意しておくこと。
・3月中旬になると1cm程芽が伸びるが、主芽の横に副芽が2つ程出てくるのでその副芽は欠き取ること。
3.花枝の整理
・庭バラや飾り花として咲かせる場合は、残した芽の全部を伸ばして花枝にして咲かせてよい。
・コンテスト花として咲かせる場合は、花枝の1本を摘芯して減らす。そうすることにより残した花枝が太くなる。
・主蕾と副蕾があるので副蕾は取り除くこと。
・花芽が付いていない(ブラインド)枝があるので取り除くこと。但し、ゾウ虫により花芽が落ちてしまった場合がある。薬では駆除が難しいので、手で摘み取り駆除すること。
・芽欠きは、葉がある程度成長した段階で邪魔になる葉を取り除くこと。

Ⅱ.HT以外の芽欠き

・原則としてする必要は無い。

Ⅲ.薬剤散布

・芽が出始めた頃は葉が柔らかく、色も赤っぽい。ワックスがかかった様な状態だが、薬害が起こり易い。3月末~4月頃に薄めの薬剤散布を行うこと。

Ⅳ.施肥

・元肥を与えていない場合は早めに与えること。肥料は寒いときは効かない。気温が上がると分解されて効果が出てくるので未だ間に合う。

Ⅴ.かん水

・地植えは必要ない。鉢植えは過湿にならないように、土が乾いたら与える。

Ⅵ.植穴の準備

・4月になると新苗を植えるので土が落ち着くように早めに植穴を用意する。

 


_________________________________________ 

 

 

座談会

今回は単に2班に分かれて行われた。私が参加した班では、新入会員からの種々の質問(芽欠きの方法等)に対してベテランの会員から説明が行われ、各人の疑問点の解消につながった。
















_____________________________________________




『バラのガーデニング』

講師 吉田 博美

1.草花とバラの庭

・吉田先生の庭では約200種のバラを植えている。バラの根元が寂しい状態を解消するため、通路の両側の株元に、1年を通して花が楽しめるように約30種の1年草や宿根草を写真で紹介しながら説明があった。
・1年中草花を植えていると、下草取りにより害虫を防除することと矛盾するようだが、6月~10月には株元にはあまり生えていない状態となるので心配はない。
・従って、肥料は、株元を掘り込むことはしないで、2回/年ほど上から撒き、強めの散水を行い、その上にチップを5cm程の厚さに敷き詰めている。チップ材は年間100トン程使用しているが、チップ材は時間とともに堆肥化し、土はふかふかの状態となっている。
映像ではあるが、素晴らしい庭を拝見することが出来た。少しでも自分の庭に生かせたら良いのにとの思いに駆らながら講義を聞いていました。

2.カノコユリについて紹介

・宗像市の花であるカノコユリについて普及活動に取り組んでいる旨の説明があった。また、吉田先生が採取し加熱処理した種の配布があり、併せて配布された「宗像市の花カノコユリの里づくり」の中に記載されている栽培方法の説明があった。数年前に種の配布があったが、自宅で撒いて芽が出た後、早めに植替えをしたために失敗した苦い経験がある。今回は球根が成長するまで植替えをしないようにしたいと思いました。

3.今人気のバラの品種とその特徴

・雑誌(ニューローズ)で紹介された19品種のバラについて、取り扱われた店舗の数によりランク付けし、品種名、系統、耐病性、育成者、国、発表年、草丈、花径、花色、花形、香りについて一覧表に整理した内容について、人気が高い順に写真で紹介しながら説明があった。その特徴としては、病気に強い品種が人気があり多く取り扱われているとのこと。従って、この一覧表の中から色、香り、耐病性等 を参考に選んで育成することも1つの方法である。吉田先生は19品種中、17品種を育てているとのことでした。
・草丈が1.2m以下のバラ(四季咲)はHTと同様に取り扱って良い。1.2mを超えると草丈が長くなるので、植える場所を考えること。
・バラの育ちが悪いときは、花が咲かないように蕾を取ってしまうこと。
・一覧表に記載されている育成者の木村拓功さんは、ユーチューブで情報発信しているので参考にされたい。

 

今まで初めて聞く情報であり、今後の品種選びにとても参考になりました。






(2月は野田が担当しました。)

2023/01/28

1月 講習会

 『春花の剪定』

講師 星隈 秀雄
(「月々の手入れ」p1~2参照)
・立春になると根が動き出す。地植えの場合、芽より先に根が動き出し白根が出てくる。そうすると樹液が流動し始める。剪定は2月初旬~中旬が適期で、剪定後しばらくすると、2月末~3月には芽が出てくる。剪定をしないと全ての芽が動き出す。

 

Ⅰ.HTの剪定

1.剪定に関する留意事項

・剪定をしないと株全体が盛り上がってしまうので絞り込む必要がある。
  • 強剪定:枝の高さを低く枝数を少なくし、新しい枝(ステム)を伸ばす。
  • 弱選定:上記の逆で、悪い点は株の下部が木化することである。木化すると新たなシュートが出にくくなるので、新しく出る枝の樹液の流れを良くし株を元気にすること。そうすれば、木化の下からシュートが出てくるのでそのシュートを育てること。
  1. 秋バラは剪定時期によって咲く時期がずれるが、春花は剪定が1カ月ずれても咲く時期は1週間も違わない。
  2. 2年以上経過していても老化していなければ残してよい。また、剪定を1回で行う人もいる。5枚葉が上から1~2枚より上では残していても直ぐに芽が動いて花が咲くのでそこより下で、シュートの付けねから10cm~20cmの間ぐらいのところで剪定する。
  3. カチンと音がするのは株が充実し木質部が厚くなっているからである。
  4. 樹勢が強い品種は、深く切ると暴れる場合がある。ただし、あまり気にする必要もない。
  5. 剪定時期は、自分は2月10日頃剪定している。

 

2.剪定の要領

(1)剪定

・どの枝が丈夫で強くなっているか見分けること。秋にシッカリと咲いた枝は良い枝である。
・剪定を繰り返していると年々剪定位置が高くなってくるので、下げる努力をすること。
・古い枝の下の方(木化した部分)にも芽が残っている。以前、葉が付いていた所には線が残っている。その線の上に芽が残っている。
・秋より春の方が花の数は減る。
・強剪定をするとシュートが出やすくなる。

(2)剪定位置

・芽が伸びる方向を考え枝が交差しないように選ぶこと。
・横張り性の品種では内芽で切った方が真っ直ぐに伸びる。
・鉢植えは、株元から20cm位の高さで切り、ミニバラでは3cm位出ていれば良い。
・ハサミ、革手袋、ノコギリ、トップジンMペースト(大きな株の切り口に使用)を準備する。

 

Ⅱ.HT以外のバラの剪定

1.FL(フロリバンダローズ)

・自分の場合は強剪定を行っている。弱剪定の場合は、1つの枝に咲く花数が少ないが、強剪定では1つの枝に10以上の花が咲く。脇からも芽が出てくる。株を全体的に見れば、強剪定と弱剪定では花の数はそう違わない。

2.Min(ミニチュアローズ)

 ・細い枝を残しすぎないように強剪定する。

3~5.S(シュラブローズ)、ER(イングリッシュローズ)、OR(オールドローズ)

・品種によって剪定方法が異なるので注意すること。

6.CL(クライミングローズ、つるバラ)

・早め(12月頃)に剪定すること。その方が曲げやすい。

 

Ⅲ・Ⅳ.施肥・かん水

・しない。

 

その他

・鉢植えは、12月に鉢替えを行うと芽が動くので、本剪定する位置より上でカットし、鉢替え後に本剪定を2月に行うこと。
・ナックルカットは、拳状のふくらみにある副芽のすぐ上で切るが、その場合、芽がいっぱい出てくるので芽かきを行うことが重要である。

 



_____________________________________________


『座談会』

今回は単に3班に分かれて行われた。私が参加した班では、各会員からの種々の質問(鉢替え後の肥料のやり方、消毒薬の種類、消毒液の散布方法、ツルバラの誘引等)に対して副会長から説明が行われ、各人の疑問点の解消につながった。




____________________________________________


『バラ園にて剪定実習』

講師 星隈 秀雄

植物園内に福岡バラ会で管理しているバラ4株を対象に実習が行われた。

・バラの種類は、HTとFuの2種類で1本ずつ説明と実習が行われた。

・まず、勢いがある枝、勢いが弱い枝そして他の枝の邪魔になる枝の見分け方及び良い芽の見分け方の説明があり、その後勢いがある枝だけ残し、ひざの高さの位置で剪実習が行われた。

・剪定に併せて、枝の充実具合の実例として、切断面を見せてもらい木質部の充実状況を見ることが出来た。

・古い株などの木化しているところでは、以前葉が付いていた跡が線状に残っている実例を見せてもらい、その部分に未だ芽が残っているのでそこの上で剪定すると芽が動き出すとの説明があった。しかし、いざ実際に自分で剪定するとなると、実行できるか自信がないように思った。

・福岡バラ会で管理しているバラの周辺には、植物園で管理しているバラが沢山あり、既に選定作業が終わっている状況を観察して、枝の残し方、剪定位置等について多くの改善点がある旨の説明があり大変参考になった。

 





(1月は野田が担当しました。)

2023/01/16

12月 講習会

 『冬の手入れ、植え付け・移植、冬季消毒』

講師 星隈 秀雄
(「月々の手入れ」p25~26参照)
バラの栽培の1年は12月からスタートする。昨年1年間の手入れを振り返って今後の栽培計画をたてること。

・元肥入れ

できるだけ早く入れること。2月に入ると根が動き出すのでその時期の作業は根を切ることになる。従って元肥入れは早いほうがよい。また、肥料が土と馴染むのに時間がかかることも元肥を早く入れる理由の1つである

・植え直し

赤玉土を1~2袋入れて新しく土を作って植えること。(沖縄では冬が無いので株が休眠に入らない。従って移植が難しい。)

・大苗の植え付け

できるだけ植え穴を深く掘り植えること。植え穴が浅いと後々の成長に影響する。

・鉢の土替え

鉢植えも場合も土の入れ替えが必要である。

・つるバラの誘引と剪定

枝を地面から1mより低く曲げ下げすぎると養分が揚がらず、上に伸びた枝のほうに養分が回るのでその枝は1年程しか持たない。そういう枝はノコギリ等で切除する方がよい。
途中シュートが出ている場合、その先端20~30cm程切って誘引すること。

・薬剤散布

足下の表皮部分にダニが潜んでいるので、古い皮を剝離して石灰硫黄合剤等を散布すること。

・かん水

地植えではかん水は不要。鉢植えは過湿に注意して、土が乾いたら与えること。


__________________________________________



『座談会』

今回は出席者が少なかったため、新人とそれ以外の2班に分かれて行われた。私が参加した班では、会長から今後のバラ会の運営、例えば「お庭拝見」等について出来るだけ皆さんの意見を反映した内容としたいとの意向表明があり、意見交換が行われた。主な意見として「お庭拝見」については公園ばかりではなく、個人のお宅についても候補として欲しいとの要望があった。
また、福岡県内だけでなく、佐世保、佐賀、熊本の個人宅を拝見も有りとの意見がありました。


__________________________________________




『接ぎ木 切り接ぎの講義、実習』

講師 吉田 博美

・今年は台木の成長が悪く50本しか持参出来なかったとの事でした。台木は売っていないので自分で作ることをお勧めする。
私は野ばらの実(ローズヒップ、各人にローズヒップが配布されました)を
11月~12月に採取し、実の部分を水洗いし中の白い種を取り出す
1月~2月まで冷蔵
3月にパーライト等を混ぜた土に播種
6月移植
12月堀り上げ、もみ殻等を上にかぶせて根の部分が3cm程伸びるようにする。
この様な手順で台木を作っている。(台木の養生状況の写真)





・台木の根の長さは7~10cm程度とし、上部は台芽が出ないように根だけとする。

・台木を輪切りにすると外皮から1mm~2mmのところ師管と導管に挟まれた形成層(成長のもととなる分裂組織で、新しい細胞を作り出しているところ)がある。接木をするときに、台木と穂木が活着するためには、両者の形成層をあわせてつぐようにする必要がある。

・台木は、先端を斜めに一部切り取り形成層が見やすくし1.5cm程形成層に沿って縦にナイフを入れる。この時、切り口がデコボコにならないように注意すること。

・穂木は、斜めの切り落とし、さらに芽の下1.5cm以上形成層が出るようにそぎ取る。

・次に両者の形成層が接するように台木の切り口にシッカリと差し込む。両者の形成層は片側だけでも接していれば良い。

・テープ(メデール)で台木と穂木を巻いて固定する。穂木は乾燥を防ぐため穂木全体をテープで巻き上げる(上部の断面含む)。芽が動き出すとテープを突き破って出てくるので心配ない。

・最初は気温10℃程度の室内等に置き根が動き出すのを待つ。最初から気温15℃程度の中に置くと根より先に芽が動き出し失敗する。1月~2月頃には家の中の日当たりの良い所に置く。約2か月後には芽が伸張するので約7週間後に4号ポットに植え付ける。

・2月いっぱいまでは接ぎ直しできるので失敗を取り戻すことが出来る。私の接木の成功率は約80%で、接ぎ直しを入れると約90%である。

・ツルバラの根も10cm程度あれば台木として使用可能である。出来れば先端の方が若いので接ぎ効率が高い。

・この他、スタンダード仕立てとする方法として、野バラのシュートを取ってきて挿し木し、先端に穂木を接木する方法がある。そのほか、他のバラのシュートを利用して先端部に穂木を接木することも出来る。この場合接ぎ終わったらシュートの根に近い部分の皮を剥いで土を被せておくとその部分から根が出てくる。根が出たらカットして植木鉢等に移植することでスタンダードが出来上がる。

・この後、接木の実習があり、皆さん好みの穂木を選んでとても熱心に接木に取り組んでいたのが印象的でした。そして私も、自分で苗木を新しく作るという経験は何度やっても新鮮で興味深くとても楽しいものでした。



(12月は野田が担当しました。)

2022/12/24

11月 講習会

『1年間の反省、来年度の計画、植付』

講師 星隈 秀雄

〇秋ばらの反省(「月々の手入れ」p22参照)

・大事なことは、その木が丈夫に育っているかである。土の状態が良いと少しずつ丈夫になっていく。
・葉が落ちると木が弱るので、葉を出来るだけ残すようにすることが重要である。
・葉が落ちた場合、出来るだけその原因を突き止めること。葉が落ちる主な原因は黒星病とダニによる場合が多い。
・ダニが発生すると枝の割れ目などに生息し、温度が下がってくると木の根元に降りてきて、表皮の割れ目で越冬する。このため、少し濃い薬液でもいいので今の時期に駆除しておいた方が良い。また、寒くなってからは根元を中心に石灰硫黄合剤を散布すると良い。

〇今後の栽培計画(「月々の手入れ」p22参照)

・植え床、植え穴等の準備をする場合、後の管理を考えて株と株の間を1m程の間隔を取るようにすること。冬の元肥を入れる場合、耕作幅として30~ 40cm程は必要となるので、株の周り30cmより外側を掘り返すことを考えると1m程の間隔が必要となる。
・12月がバラ栽培のスタートなるので1年間の手入れを振り返り、今後の栽培計画を立てること。

〇花後の手入れ、1年間のバラ栽培のまとめ(「月々の手入れ」p23~24参照)

・12月に元肥を入れる作業を行い易いように不要な枝や弱小な枝を除去しておくこと。また、元肥を入れる作業を行うと根を掘り返すことになるが、上述の様に枝を除去しているので根を切っても問題は無い。
なお、植え替えする場合は、2/3程度を剪定すること。

・かん水

地植えでは必要無い。鉢は冬でも乾燥するので、土が乾いたら与えること。

・お礼肥

春には与えるが、秋にはあまり必要ない。

・薬剤散布

病気等の発生が無くとも1回ぐらいは予防薬や殺虫剤を散布すること。病気やハダニが発生していたら治療し越冬しないようにすること。

・植え穴、植え床の準備

植え込み作業前に出来るだけ深い穴を掘り堆肥、油かす、骨粉などの有機肥料などを入れ土と混ぜておくこと。
堆肥は土壌を改良し、土をふかふかの状態にする作用がある。
堆肥の種類としては、バーク堆肥や牛糞堆肥などがあるが、堆肥は量を多く与えるので入れすぎると肥料効果が出る。肥料分が少ない堆肥の方が扱い易い。牛糞堆肥の場合はアルカリ度や塩分が多いので注意する。
肥料よりも堆肥の方が重要である。土壌が良くならないと肥料の効きが悪い。

・土壌検査

検査を行うと施肥量の修正がやりやすくなる。勘で適当に施肥を行うと肥料が残って蓄積され肥料過多の状態となる。最初の段階では肥料を入れる必要があるが、続けていくと窒素は途中で土壌から次第に無くなっていくが、リンとカリは土壌内に残り、リン酸過多になりやすい。農協で1ヶ月程かかるが、1回2,000円程度で行ってくれるのでお勧めする。
塩基置換容量というのがあり、数値として30くらいが欲しいところである。値が大きくなると土が肥料を持ちこたえる力が大きくなり体質が強化され育てやすくなる。この値は堆肥を入れ続けると次第に大きくなっていくが、数値を1上げるのに1年近くかかる。他の方法としてゼオライトを入れてやると値が上がる。
この他に、微量要素として、マグネシウム、カルシウム、鉄、マンガン等を少量入れると良い。(「月々の手入れ」p35参照)

〇その他

・若い枝を出させていい花を作ること。バラは、先端しか成長点が無いので、出来るだけ低く剪定すること。
・自分は、元肥入れの作業は1月は寒くなるので年末までに作業を行っている。
・鉢植えの植え替えは、12月に行っても良い。ただし上部は剪定すること。
・秋の剪定したシュートに鉄不足の場合は葉脈に症状が現れる。鉄(キレート鉄3000倍)を与えると1ヶ月かかるが治る。
・マグネシウムが不足すると、木の下の方の葉にあるマグネシウムが移動して、葉の回りが黄色くなる。この場合、マグネシウムを与えても下葉の黄色くなった葉は治らない。
・不足要素を与える場合、根から吸収されにくいので葉面散布で行った方が良い。




_________________________________________


『座談会』


今回も3班に分かれて、各人が抱えている課題等について話し合いが持たれた。
今回から新しい場所での開催となったが、今までより少々狭く隣の班の声が交差し、やや聞きづらい状況が見られた。4月から新築の場所に移転するのでそれまでの辛抱だろうと思いました。




_________________________________________


『元肥入れの実習』(バラ園にて)

講師 星隈 秀雄

・用意する材料は、4株のバラに対してバーク堆肥(コンパ)40L(10L/株)及び骨粉入り油かす2kg(0.5kg/株)
・まず今後不要となる枝を除去する。
・幹から30cm程離して回りを鍬(3本爪)でほぐしコンパ(バーク堆肥)や肥料をまきと一緒にかき混ぜる。この時、浮いた根は切除する。
・ダニは寒くなると根元に移動し表皮の隙間で越冬するので表皮をこさいだり、石灰硫黄合剤を根元にまいて駆除する。 
・この後は2月の本剪定まで何もしなくて良い。
・消毒は通常の濃度の予防薬や殺虫剤を1回/月程度散布すること。
・黒星病に感染している場合は、感染している葉を取り除きゴミ袋等に捨てること。罹患した葉が下に落ちると土に菌が入り込み引き続き病気が発生する。



(11月は野田が担当しました。)

2022/10/07

9月 講習会


 「開花前後の手入れ、花枝の仕立て、芽欠き」

講師 星隈 秀雄


〇芽欠き

・芽の中で最も良い芽を選び、その他の芽は欠き取る。

・樹液の流れが良く勢いよく芽が出る枝と、そうではない枝がある。勢いよく芽が出でない枝は来年まで残しても良い芽がでないので、先を見て判断すること。樹液の流れが良い場合、細い枝でも2輪咲かせても良い。

・芽欠きは早めに行った方がよい。

・細い枝の種類は、肥料をあまり必要としないで良い花が咲き、太い枝の種類は、肥料を多く与えても良い花が咲く。

〇わき芽・副らい取り

・花枝のわき芽や主らいのそばの副らいは、HTの場合は出来るだけ早く取った方が良い。一方、HT以外のフロリバンダ等では、わき芽・副らいを残した方が花数が増えるのでそのままの方が良い。

〇花枝・花首直し、葉の傾き直し

・葉は、枝の傾きに関係なく太陽に対して水平に成長するので、枝が傾いている場合は、修正が必要となる。コンテストの2週間~10日前には修正が必要である。

・花首直しは、成長の途中なのであまり早い段階でしない方が良い。

〇バラの保護

・台風対策では、自分は屋根の部分も含め防風ネットを張ったのでネットの中にはほとんど風が入ってこなかった。現在、周りのネットは外したが、屋根の部分は張ったままにしている。

・雨が降ると花にシミができるのでビニール袋や傘等の保護が必要である。自分は屋根にビニールを設置して保護している。

・日光(紫外線)対策として、花弁が日焼けするのを防ぐためハトロン紙の袋をかぶせて方法があるが、自分はあまりしていない。

〇施肥

・春に比べ枝葉が弱々しくみえるので、つい肥料を遣りがちだが、やらない事。代りに水を遣ること(残っている肥料が吸収される)。又は窒素分の無い液肥を遣ること。

〇灌水

・地植えの場合は、1週間に1回雨が降れば遣る必要はない。鉢植えの場合は、今の時期は毎日午前中に1回、夏は朝夕の2回鉢底から水が出るくらい灌水すること。

〇薬剤散布

・この時期になると、ダニは心配ないが黒星病が出てくるので薬剤散布が必要である。

・自分はアザミウマに悩まされている。アザミウマが蕾に入って卵を産むと対処の仕様が無いのでアザミウマが蕾に卵を産む前(花芽が見え始めたと時に入る)に蕾を中心に回数を多くシッカリと消毒するのが良いと思う。

・消毒は、葉がまだ柔らかいときは、薄めに行うこと。

〇その他

・中耕は、草を取る程度であれば良いが、根が傷むので剪定が終わったら早めにやる方が良い。

・10月になると葉が黄色くなる場合がある。こうなると光合成が落ち、治るのに1カ月位かかるので、事前にキレート鉄を入れておくと良い。その他、微量元素(Mg、Ca、Fe)は重要である。

・コンテストに出展する場合、満開状態ではなく、未だ蕾がかたい位、或いは外の花弁が少し上を向いている状態で持ってくると丁度良い。

 



 ________________________________________


座談会


今回も3班に分かれて、10月に開催される秋のバラ展について座談会が行われた。内容は、今回のバラ展は現在の場所では最後の開催となり、次回からは植物園奥に新築される建物で行われること。バラ会も11月からは新しい建物が完成するまで植物園奥の建物内で行う旨の説明があった。その後、バラ展への参加、出展、協力等についての確認及び入園証の配布があり、その後福岡バラ会のホームページのブログへの投稿方法の説明や投稿依頼があった。





_________________________________________



「鉢の植え替え」

講師 江上 志郎司

〇用語の説明

鉢上げ:露地植え、苗床、挿し木苗を鉢に植え替えること。

鉢増し:根鉢を崩さず一回り大きな鉢に植え替えること。

鉢替え:根鉢を崩して鉢の大きさを変えずに古い土から新鮮な土に入替えること。

〇鉢替え、鉢増しの時期

鉢替え、鉢増しは、手術と同じようにバラにとって大きなダメージを受けることになる。従って、真夏の猛暑時期などでは葉が気孔を閉じている時間が長くなり仮休眠期に入るので、梅雨明けから8月末までは鉢増しはしないようにすること。また、鉢替えの作業では根を触るので、ダメージが少ない冬の休眠期に行うこと。


〇鉢選び

鉢選びでは、通気性と排水性の良い鉢を選ぶこと。スリット鉢は底が上げ底になっていないので直接地面に置くと通気性が悪くなる。業者では大量に使用する場合に採用しており、吊るしたり、網底にして使用している。自分は鉢を2重にして使用している。

〇バラの用土

バラの用土は、保水性、排水性、通気性そして保肥性に優れた土を選ぶこと。

市販のバラ土の場合は、赤玉土を30%ほど入れてやると良い。

自分は、自己満足ですが、赤玉土中粒(35%)、赤玉土小粒(15%)、ボラ土(10%)、バーク堆肥(20%)、牛糞堆肥(5%)、ピートモス(長尺10%)、ゼオライト(5%)を用いてオリジナルの培養土を使用している。

培養土の基本は土である。自然の土に足りないものを補給してあげるものと考えている。良かれと思って色々な材料を入れるとドーピングと同じで苗が長持ちしないし、良い花が咲かない。京成バラ園でも60~70%は赤玉土を使用している。

〇新苗の植え付け、鉢増し

10号鉢にペットボトル3本を入れて根鉢を崩さないように植え付ける。こうすると7号鉢と同じ程度の土の量となる。鉢増しを行うときにペットボトルを引き抜いてその後に土を入れてやることにより鉢増しが完了する。

〇鉢増しの実習(2例)

1例目は、7号鉢から10号のスリット鉢への鉢増しの実習で、スリット鉢を2重にして江上さんオリジナルの用土を用いて行われた。

2例目では、ペットボトルを3本入れた10号鉢の鉢増し実習で、ペットボトルを抜き取り、その後に同じ用土を用いて行われた。

 

説明の中で、剪定の実習も行われ、剪定ばさみの消毒にはハイターが使用できるとの説明もあった。 



                                                                                                                                                                              

(9月は野田が担当しました。)


2022/09/14

8月 講習会(9月3日開催)

『秋花の剪定、剪定後の施肥と灌水』

講師 星隈 秀雄

剪定

・剪定に不要な弱小枝、込み合った枝、古い幹などを選定前に切除。剪定する幹・枝は鉛筆(7~8mm)以上の太さが良い。
・剪定する幹・枝の段では、ベイサルシュートからの幹は、原則として3、4段目を選定するとしているが、4段目では高すぎる場合がある。
・ベイサルシュートは若くて樹液の流れも良く、良い花が咲く。
・剪定位置は、5枚葉の付け根にある良い芽の5~8mm上の葉柄と平行に斜めに切除すること。植物園では芽から約3cm程上で切除しているが、枯れこんでくるので注意すること。
・剪定日は、秋のバラ展を1週間遅らせているので、従来より遅くする必要がある。但し、今年は温度が高い状況が続いているので開花までの見込み日数が短くなることが考えられる(バラは積算温度で咲く)。剪定日を少しずらすことを考えてほしい。
・剪定位置から下に葉が無くなった場合は、幹・枝を倒したり、折ったりする方法もあり、元気な株ではお勧めする。

施肥

・地植えでは夏の元肥を与えているので特に必要ないが、芽出し肥として、速効性化成 肥料を1本に10~15g程度与える。
・鉢植えは10月上旬まで液肥の1000倍液を1週間に1回与えること。

切り戻し

・剪定位置より下から強い芽が出た場合は切り戻しを行う。
・剪定して芽が動かないことがあるが、この場合は葉を付け根からもぎ取ったりするこ         とで芽が動き出す。


灌水

・秋は秋雨前線などで割合に雨が降るが、雨が少ない場合はたっぷりと与えること。但し、バラ展(開花)の2~3週間前からは与えない方が良花が得られる。

薬剤散布

・台風では泥が巻き上げられ葉につきやすい。この場合黒星病が発生するので、台風後に黒星病に効く殺菌剤で消毒すること。
・アザミウマ対策などで薬剤散布する場合、葉がでる前は普通の濃度とし、葉が出た後は濃度を薄くし、さっと散布するようにすること。

芽かき

・秋にはあまり無いと思うが、芽かきにより仕立てる花枝の太さを調節することができる。また、わき芽・副らいは早く取り除くこと。

花枝・花首直し・葉の傾き直し

・花に雨が当たるとシミができる。雨傘で覆う等の工夫が必要である。また、花枝が傾いても葉は水平になるので添え木などで修正する必要がある。

その他

・花が咲くとマグネシウム(Mg)を多く必要とするので適宜補給すること。
・台風対策として、安全の確保及び葉を1枚でも多く残すことに心掛けて欲しい。

 





________________________________________________________


『バラ園にて剪定実習』

講師 星隈 秀雄

・丸っこくふっくらした芽が良い芽なのでよく見極めること。

・剪定の位置は、半分から2/3位の位置で行うのがよい。また、混み合った枝や細い      枝を除去し光が当たるようにすること。 

・剪定バサミは、受け刃を上にして使用すること。また、適宜ハサミを消毒すること。

・温度が下がってきたこの時期は、台風・長雨にあうと黒星病が蔓延するので、雨が上がったら消毒すること。

・バラ園の株は下の方の葉が無くなっている。こうなると剪定も難しいので、まずはこうならないように育てることが重要である。上の方に葉が多く残っている場合は折り曲げて芽を出す方法もある。

以下、株ごとの説明
・ロイヤルハイネス
株の下の方に葉が無く、剪定箇所も無いので軽く上を切る程度とした。
・ジェミニ
ロイヤルハイネスより葉が残っているので選定作業を行った。芽が無い場合があるので、良く芽を見て剪定すること。芽出しハサミの使用方法の説明があった。
・ウエディングベルズ
ガンシュが発生していた.

 




_________________________________________

 

『座談会』


今回は、新人1班、その他2班に分かれて座談会が行われた。私が参加した座談会では、各会員の肥料や消毒などの栽培状況や福岡バラ会のホームページ等についての意見交換が行われた。






(8月は野田が担当しました。)

2022/08/03

7月 講習会

『枝の更新と整枝 夏の対策』

講師 星隈 秀雄

今夏の特徴及び注意点

・今年は梅雨が短く雨が少ないため乾燥しており、暑さも長く続いているので、ハダニやアザミウマが多く発生している。
・雨が少なく虫が死んでいないので秋にも虫の発生が危惧される。
・地植えではこの暑さによる乾燥のため水を遣っても直ぐに乾いてしまうので注意すること。
・今の時期から8月中旬から下旬にかけてどれだけ手入れが出来るかで秋花の出来が決まる。

整枝

・風通しを良くし、薬剤が全体に良くいきわたるよう古い枝や不要な枝を取り除くことが目的である。
・春以降に成長した幹・枝の場合は、花を取る程度の剪定とし、大きな剪定はやめること。

薬剤散布

・気温が高いので薬剤が乾くのが早く濃度が高くなる可能性がある。このため、規定の濃度より薄くすること。また、散布は気温が低い早朝や夕方に行うこと。
・ハダニは、高温により発生サイクルが早くなるので、発生した場合は4日間隔ぐらいのサイクルで薬剤散布を行うこと。

施肥

・雨が少ないので、固形の肥料では後々まで残る可能性がある。その点、液肥はそういう心配がない。

 

ハダニの発生について(会員持参のバラ苗を教材にして)

・一見、健康そうに見える葉の裏にハダニが発生している状況について説明あり。 
・乾燥すると、ハダニが発生する。駆除するには3~4種類のダニ剤を準備し、卵には効果が無いので4日おきに3~4回葉の裏に散布すること。この場合、一方向からだと葉脈などにより薬がかからないところがあるので数方向から散布すること。ハダニは水を嫌うので、途中で水を散布すると効果が上がる。また、鉢が少ない場合は、筆で塗ってやる方法もある。
 

質疑

・2番花やつぼみの扱いは?

今年は雨が少なくアザミウマ等の虫が多く発生しているので良い花は咲かない。気温が高くなっているので虫も多くなっているようだ。このため、咲かせずにつぼみは摘み取って地面に捨てずに袋に入れてゴミとして処理している。対策として、ダントツ粒剤やオルトランdx粒剤を撒くのが良いが、なかなか減らないのが現状である。

スリップスは、赤色の花にはあまり来ず、白色の香りがある花に集まるようだ。

_________________________________________


『座談会』


今回は3班に分かれ、各会員の栽培状況、困っていること、疑問点等について意見交を行った。以下、私が参加したグループの意見交換内容については以下の通りです。


・2番花を咲かせると株が弱り葉が減るため、今年は一切咲かせなかったら葉が多く残っている。

・新芽や蕾をピンチする場合は枝がシッカリしている朝行うこと。昼間は枝が柔らかくうまく切れない。

・9月には枝が鉛筆程度の大きさにならないと花が咲かないので、脇芽がそれまでに鉛筆大になるのであれば残すし、ならないのであれば余分な枝は残さないようにする方が良い。但し、株を育てるのならば残すこともある。また、4年目以降の枝では花が咲きにくくなるので根元から切除し、日当たりを良くしベーサルシュートが出やすくすること。

・今年は梅雨が短く暑さが続いているので、ハダニやスリップス等が多く発生しているうえ、夏の暑さのためさらに株が弱っている。ハダニ対策としては、先ずホースの口を指で潰して勢いをつけた水で3方向から葉の裏にかけてやるのが良い。それでもハダニが残っている場合に薬剤で処置すること。

・ツルバラのシュートが出にくいのは、雨が少ないのが原因と思われるので水やりが必要と思われる。

・鉢植えは時間が経つと表面が堅くなり、鉢の中には水みち水ができ鉢全体に水が行き渡らなくなるので、バケツの中に漬ける等の処置が必要となる。ただ、その前に土替えが必要である。

・1日1回水遣りをしても株が弱るのは鉢が小さすぎることが原因と考えられるので、鉢替えが必要と思われる。




_________________________________________


『私の庭作り』

(バラの移植その他)

講師 倉富 治郎

定年退職を機に、福岡市東区の住居から、かねてから希望していた朝倉市美奈宜の杜(シニアタウン構想)へ新たに住居を新築するにあたり、新たに昨年12月から今年4月にかけて庭造りを実践されてのでその状況についての報告です。

・現住居の問題点は、薬剤散布の問題、パン窯の煙に対する苦情、南側に総2階作りの建物が建ち庭の1/3が半日陰状態となった、スペースが狭い等がありました。

・移転先は、南北に細長く120坪(うち40坪は5mほど南下がりの斜面)の広さがあり日当たり抜群の切土の土地です。但し小石が多く通常のスコップでは掘れたかったので電動スコップを購入し作業しました。

・庭造りの基本計画は、地区の協定に従い、全て自分たち(奥様と2人)で施工すること。花壇の構成は、バラ畑にならないように楽しめる内容にすること。

・その結果、駐車場以外は、全て自分たちで施工した(材料を除く)。

・バラの移植に当たり、万一のことを考慮して挿し木で代替えを用意し、地植えしている株は全て鉢に移し替えて移植を行った。移植先ではHTは全て地植えとした。

・思ったよりも獣害(鹿、イノシシ、ハクビシン等)が多く、バラの新芽が食べられる被害があり、今後その対策が必要である。

・現在は未だ仕事を続けているので、旧宅での居住となっている。このため、新宅へは週末にしか行けず残念ながら管理が行き届かない。

・写真による説明では、家、庭共にとても素敵な庭造りの状況が伝わって来ました。まだ、管理が始まったばかりであり、今後のバラの成長に伴いさらに素敵なバラ園になるのではとの思いを強く持ちました。その時はお庭拝見を是非お願いしたいものです。

・最後に、「庭造りを考えている時が最も楽しかった。」と感想を述べられたことがとても印象に残りました。



(7月は野田が担当しました。)

2022/06/29

6月 講習会

 『秋花のための幹、枝の仕立て』

講師 星隈 秀雄

梅雨時期の特徴及び注意点

・梅雨の時は雨が長く続くので、病害虫が死に害が少なくなる。
・窒素分が流れやすくなるので、秋の開花期まで残らない程度に梅雨が終わる前(7月中)に追肥すること。
・雨が降ると、黒星病やうどんこ病が発生しやすくなるので、発生を抑えるため消毒を行うこと。

秋花のための幹、枝の仕立て

・この時期、
①光を株元までまんべんなくあてること、
②薬をまんべんなくいきわたらせること、
③風通しを良くすることが重要である。
・このため、枝が込み入っている場合、
夏の剪定の前に剪定を行い枝の整理を行うこと。この場合、不要な枝やどうせ夏剪定時には切ってしまう枝だけ切ること。
・途中シュートが出ている場合、
親枝の先の部分を残すか剪定するかは枝の混み具合で判断すること。(会員持参の鉢植えを材料にして説明)
・ただし、枝を切らなくても曲げてやることで混雑を避ける方法もある。
・シュートが出ていない場合、
枝を倒してシュートを出させるが、弱い枝ではシュートも弱くなる。
・追肥を行うこと。
・鉢植えは水切れに注意すること。

薬剤散布

・梅雨時は雨が多いが、乾く時間が1時間あれば良いので、1週間~2週間間隔で薬剤散布を行うこと。
・病気に掛かってからでは遅いので、かかる前の予防消毒を行うこと。
・トマトでは酢に消石灰を混ぜて散布しているが効果がある。

質疑

・高めシュートの扱い方は?
シュートの成長を考えて出来るだけ低い位置のシュートを残すようにしている。
・ハイブリットティーとフロリバンダの見分け方は?
名前からネットで種類が分かる。ハイブリットティーの方が枝が大きい。なお、管理の方法は同じであるが、ピンチはフロリバンダの場合は1回、ハイブリットティーの場合は2~3回行うなどの違いはある。
・多肥品種と少肥品種の取り扱い上の違いは?
多肥品種は、肥料を多く施しても花が狂わない。少肥品種は、肥料を多く施すと花が狂ってしまう。従って肥料を撒く回数が同じでも量を変える必要がある。
魅惑:花が狂いやすい。春は良い花が咲かない。
ロイヤルハイネス:少肥品種に分類されているが、多肥でも問題ない。



_________________________________________




『座談会』

内容

前回の座談会での調査で、会員の栽培状況がかなりばらついていることが判ったので、今回は「主に地植え栽培を行っているグループ」と「主に鉢植え栽培を行っているグループ」の2班に分かれてそれぞれの栽培においての問題点・疑問点等について座談会を行った。私は前者のグループに参加したのでその内容については以下の通りです。

・地植えのメリットは水遣りや土替えが不要なことにある。但し、植え替えを行うと嫌地現象で育ちが悪い場合がある。対策として天地返しを行う方法があるが、80cm~100cmほど掘り返すことになり相当の労力を要する。このため、バラの植え込み間隔は80cm~100cm程取ることにより作業性を良くすると共に、隣から侵入してきた根を取り易くなる。但し、バラの近くに他の花を植えている場合は作業ができない。また、隣からの根の侵入を防ぐ方法として、50cm程の深さのシート(ナフコにある畔波板等)を入れて植え込み間隔を狭めている例もある。なお、水はけの良い土地では適宜散水が必要である。
・天井にシートを掛けると病気の発生を防ぐことが出来る。また、梅雨入り前にバーク堆肥等を用いて5cm~10cmマルチングすることにより病気の発生を少なくすることが出来る。
・古いバラの木では、高いところにしか花が咲かない場合があるが、2月の剪定時期に低いところでの剪定を行う他、鋸目を入れてシュートを出させるようにする。
・2番花が綺麗に咲かない原因は、アザミウマのしわざである。4月にオルトラン粒剤やダントツ粒剤又はスタークル(共にネオニコチノイド系)を撒いておくこと。但し、小さな害虫は直ぐに増えるので繰り返し撒く必要がある。
・多肥品種と少肥品種、高さの異なる品種等は、最初からグループ分けして植える必要がある。「初恋」は樹勢が強く咲きすぎる傾向がある。
・化成肥料はあまり入れない方が良い。入れても盃1パイ程度とすること。




_________________________________________



『鉢植えバラの管理』

講師 江上 司郎司

鉢の置き場所他

・鉢植えも地植えもやることは同じであるが、鉢植えの場合限られたスペースでの栽培となるので少し育て方が異なる。鉢植えで一番の失敗は葉を落としてしまうことである。これから夏場にかけて水切れを一度でも起こすと葉が落ちてしまい回復が難しくなる。
・鉢の置き場所には注意が必要である。コンクリートの上や地面に直接置くのはやめてブロック等を敷いて鉢底の風通しを良くすること。特にマンション等ではコンクリート張りになっているので注意すること。
・「五風+十雨」という言葉がある。5日に1度風が吹き、10日に1回雨が降ると豊作となり、世の中安泰になるという意味である。

肥料

・鉢替え等により植え替えを行うと、根は10日~2週間くらい休眠状態となり動かない。その間に肥料を与えても効果は無いので根が動き出してから与えること。
・化成肥料は、水遣りを行うと一部流れ出てしまうものもあるが、鉢中に肥料分が行きわたってしまう。根は少量の肥料しか吸収できないので余分な肥料は与えないこと。肥料の種類によって与える量は異なるのでメーカーの使用方法を良く見ること。
・マグアンプK(N:P:K:Mg=6:40:6:15)について
バラの根の部分では樹液(クエン酸)が出ており、Pはクエン酸だけに溶ける。このため、この肥料は根の部分に入れて使用する。小粒で2カ月(追肥用)、中粒で1年間、大粒で2年間有効である。因みに、Kは半分は水溶性、半分はクエン酸に溶ける。Nは水に溶ける。このため、マグアンプKは元肥としては優秀であるが、これ以外には使えない特殊な肥料である。
使用上の注意としては、パッケージに書いてある使用料の半分から始め、その後の状況を見て使用量を増やしていくこと。
・鉢植えの場合は、使用する肥料の種類を変えないこと。使っていくうちにコントロールが付いてくる。

消毒 

・ひさしがあり雨が当たらない場所ではうどんこ病やハダニが発生しやすい(特にマンションが多い)。うどんこ病は処理がしやすいが、ハダニは繰り返しの消毒が必要となる。HTの場合は無農薬で栽培するのは無理である。
・消毒剤は、商品名が異なっていても同じ薬品の場合があるので、良く確認しローテーションを組んで消毒すること。
・カリグリーン(炭酸水素カリウム)やハーモメイト(炭酸水路ナトリウム)水溶剤は使用回数制限が無いので開花前には遠慮なく使用できる。因みに、カリグリーンの方が薬害が出にくいので使い易い。なお、消毒剤を散布する場合は、殺虫剤も混ぜて散布すること。
・水和剤、水溶剤、乳剤のちがい
水和剤:水に溶けず沈殿する。従って散布途中でも混ぜる必要がある。
水溶剤:水に溶ける。
乳 剤:水和剤と同じようなものだが、溶剤を使用しており僅かだが沈殿物が出るの で、使う前に撹拌して使用すること。
・薬剤を混ぜる順番は先ず展着剤を入れること。理由は、展着剤は界面活性剤(アイス
クリーム、チョコレート、歯磨き粉等に使用されている)なので水和剤を溶けやすく
する効果がある。効果は大きい。

摘蕾・摘芽

(会員持参の7号鉢のバラ(新苗)を教材にして説明)
・良く育っておりサイドからシュートが出ている。
・脇芽が出ている。脇芽がでると生殖活動が始まり、ベイサルシュートが出なかった。親枝の脇芽は全て取ること。
・シュートは必ず2~3回ピンチすること。2段目以降は花を咲かせても良い。花後は新たな芽が出てくるが芽は全て取ること。また、親枝の脇芽は全て取ること。10月には養分が不足して来るので10号鉢に植え変えてやるとベイサルシュートが出てくる。・シュートが出ない場合、根元部にテープを巻き、ペンチで茎を潰して枝を倒すことによりシュートを出す方法がある。

その他

・会員の鉢植え苗がかなり弱っていたので、鉢の底を抜いて鉢ごと地植えして管理をしていたら半年後に立派に成長した事例の照会があった。






(6月は野田が担当しました。)